2020.9.16
ガイドブックには載らないローカルタウン・嘉義(かぎ/ジャーイー)には、台湾の魅力を満喫できるおしゃれなリノベカフェやレストランがいっぱい! 鉄板のドリンクスタンドから完全予約制の創作レストランまで、嘉義でぜひ訪れてほしいおすすめのグルメスポットをご紹介します。
こんにちは、ゲストキュレーターのさどまちです。
皆さん、台湾中西部にある街、嘉義(ジャーイー/jiāyì)に行ったことはありますか?
台湾高鐵(新幹線)も通っていているものの、台南や高雄などの主要都市の影に隠れがちなローカルタウン。しかし今、この嘉義の街に多くのリノベカフェやこだわりのレストランが誕生しているんです。台湾初心者さんにも、そして「台湾の主要都市はもう結構行ったなあ」というリピーターの方にもおすすめな街・嘉義で、ぜひ訪れてほしいこだわりのカフェ&レストランをご紹介します。
嘉義(ジャーイー/jiāyì)は、台湾南西部に位置する都市で、台北からは新幹線で1時間半ほどで行くことができます。有名なものといえばなんと言っても、台湾最高峰玉山といわれる 阿里山(アーリーシャン/ālǐshān)。この阿里山では昔からヒノキがよく取れたこともあり、嘉義には多くの木造の建築物が今も残っています。
出典:http://alishan.railway.gov.tw/
台湾の屋台やご飯屋さんではプラスチックの椅子がおなじみですが、嘉義ではプラスチックではなく、木の椅子を使っているところが多くあるんです。
そして、そんな嘉義の街でぜひ注目してほしいのが、日本統治時代の建造物。
実は現在、嘉義市政府の取り組みとしても日本統治時代の家屋を観光資源として推していて、かつての建築物をリノベーションしたお店がどんどんできています。お店の入口に「舊屋力」という札をかけているところは、統治時代の建物という証なんだとか。
まだまだガイドブックなどの情報も少ないからこそ見つけられる、自分だけの穴場スポット。今回は、私が実際に行った中で「これはぜひ行ってみて欲しい!」というお店を紹介していきます。「嘉義に興味はあるけどどこへ行けば…?」という方のお役に立てれば幸いです◎
台湾といえば、暑い日差しの中で飲む冷たいドリンク…!
嘉義に到着したらまずはここ「源興御香屋(ユエンシン ユィシャンウー/yuánxìng yùxiāngwū)」の「紅鑽葡萄柚綠茶(グレープフルーツティー)」で喉を潤してみて欲しいです。
平日でも行列という人気ぶりですが、飲んだ瞬間その人気に納得するはず。
私は一口飲んでその美味しさに、「お、美味しすぎる…!」とおもわず叫んでしまったくらいです(笑)。スッキリとしたお茶にグレープフルーツの果実がたっぷり入っていて、そのプチプチとした食感がたまりません。
台湾には、たくさんのドリンクスタンドがありますが、これは私が今まで飲んだ中でもトップを争う美味しさ!これを飲むためだけに嘉義に行ってもいいと思えるほどです。10月〜5月は嘉義で獲れたグレープフルーツを使用しているので、ぜひこの時期を狙って訪れてみてほしいです。
時期によって使っているグレープフルーツの種類が違うため、価格はその日によって変わるとのこと。私が行った日は55元(約220円)でした!
源興御香屋(ユエンシン ユィシャンウー/yuánxìng yùxiāngwū)
嘉義市西區中山路321號
[地図(Google Map)で見る]
営業時間:10:00-22:00
定休日:月・火曜
続いて紹介するのは、冒頭でもお伝えした日本統治時代の建築物を使ったリノベーションレストラン「旧時光新鮮事(ジウシーグアン シンシエンシー/jiùshíguāng xīnxiānshì)」。こちらは72年前の建物を利用しているのですが、街歩きで足が疲れた時には、ぜひ立ち寄りたいお店!というのも、ここではなんと足湯をしながら食事を楽しめるんです。
足湯ができるのは2階のエリア。
阿里山の星空をイメージしたという階段を上がると、日本家屋の面影を残した空間が広がっています。
オーナーがお医者さんということもあり、このお店でとにかく「体にいいもの」を味わうことができます。お店の目玉でもある足湯は、「健康であるためにはまず足から」というオーナーの想いから取り入れたものなんだそう。
漢方薬を入れたお湯の中に足を入れてみると、その香りと温かさに思わず目を閉じてしまいます。
もちろん足湯だけでなく、食事も嘉義特産の食材を使ったこだわりの料理がたくさん。ボリュームたっぷりの定食から、ワッフルコーンに入ったユニークな軽食も楽しめます。
街歩きに疲れたときは、ここの足湯でゆっくりと休憩してみてはいかがでしょうか?
旧時光新鮮事(ジウシーグアン シンシエンシー/jiùshíguāng xīnxiānshì)
嘉義市仁愛路494號
[地図(Google Map)で見る]
営業時間:11:00~14:00、17:00~20:00
定休日:不定休
台湾料理の美味しさは、多くの人が知っている通りですが、次に紹介する創作レストラン「這裡(チャーリ/zhèlǐ)」では、今までにないユニークかつ、美味しい料理を楽しむことができます。
こちらも当時、日本銀行員たちの宿舎だった場所をリノベーションしたお店で、玄関に「舊屋力」の札を掲げています。
こじんまりとしたお店ですが、かつての面影が残っているような、心が落ち着く空間です。
「ご飯を食べる前に心を落ち着かせる」という意味で、お店の中には書道半紙と筆が置かれています。もし、見かけたらぜひ文字を書いてリラックスしてみてください。
料理は全てコースになっており、時期によって出てくる料理がガラリと変わります。今回私がいただいたのは、前菜、ムース状の温かい柿とエビの料理、脂がたっぷりとのった鮭のポン菓子添え。
そして、栗と豚骨のスープや、3日間じっくり塩漬けし15時間煮込んだ鴨肉などなど。
現地の旬のものを使うことをコンセプトにしており、どの料理もオーナーが食材から1人で考えているとのこと。今まで見たことのない食材の組み合わせに、料理が出てくるたびに「すごい……!」と驚きの声をあげてしまいました。
旬の食材なのでどれも味が深く、ついゆっくりと噛みしめてしまいます。
コースの値段は、通常だと1人1000元+サービス料10%。
完全予約制、なおかつ4人以上でないと予約できないため、足を運ぶにはハードルが少し上がってしまいますが、ここは胸をはって皆さんにオススメできるお店です!かなりの人気店なので早めの予約が必須となります。予約は FaceBookページからできるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
這裡(チャーリ/zhèlǐ)
嘉義市東區吳鳳北路35巷6號
[地図(Google Map)で見る]
営業時間:10:00〜17:00
定休日:不定休(完全予約制)
「自分だけが知っている隠れ家みたいなカフェが欲しいなあ」と思ったことありませんか? そんな方にぜひ紹介したいのは、まさに隠れ家のようなカフェ「Mimico Café 秘密客咖啡館(ミミコ カフェ ミーミーコーカーフェイグアン/mìmìkè kāfēiguǎn)」。
こちらも古い家屋をリノベーションしており、お洒落なのにどこか懐かしさを感じるお店。太陽の柔らかい光に包まれている店内に入ると、明るい笑顔のオーナーが迎え入れてくれます。
パウンドケーキや小豆入りのコーヒーなど、たくさんあるメニューの中でも、私のお気に入りは「 寶香夫人」という名のピリ辛のホットサンド。
「寶香夫人」というのはオーナーのお母さんの名前で、オーナーが小さい頃にお母さんに作ってもらっていたものだそう。
「お客さんに嘉義の家庭の味をぜひ味わってもらいたい」という想いからお母さんの名前をつけてお店のメニューにしたんだとか。辛いものが少し苦手な私でも、ほどよい辛さが丁度よくて食べる手が止まりませんでした…!
そして、アメリカを中心にブームとなっている「瓶入り珈琲」も大人気。ぜひこちらもゲットしてみてくださいね。
Mimico Café 秘密客咖啡館(ミミコ カフェ ミーミーコーカーフェイグアン/mìmìkè kāfēiguǎn)
嘉義市東區興中街200-1號
[地図(Google Map)で見る]
営業時間:10:00~22:00
定休日:無休
嘉義へのアクセスですが、台北からいく場合は台湾新幹線(高鐵)の利用がオススメ!
所要時間はたったの1時間半。台北駅で高鐡嘉義駅までの切符(指定席1,080元)を購入できます。本数としては1時間に3本ほどなので、時間は事前にしっかりとチェックしてみてください。事前の予約&パスポートの提示が必要ですが、外国人限定で新幹線の乗車料金が20%OFFになるチケットも。お得に旅したい方はぜひこちらの購入方法もチェックしてみてくださいね♡
桃園空港から直接嘉義にアクセスする場合は、MRT空港線で「桃園空港」駅から「高鐵桃園」駅へ(台北へ向かう方向とは逆に乗ります)。そして「高鐵桃園」駅から新幹線で「高鐵嘉義」駅へ行くのが便利です。
ただ注意しておきたいのが、新幹線の嘉義駅(高鐵嘉義駅)は今回紹介してきた嘉義の中心部(臺鐵嘉義駅の周辺)から離れているので、バスで移動しなければいけないこと。なんとこのバス、嘉義へ来るときに使った新幹線チケットを見せると無料になるのでとってもお得なんですよ〜! 時間は約30分ほどかかるので、時間を逆算して動くのがおすすめです。
また桃園空港から新幹線を使わずに、高速バスなどでアクセスする場合は、桃園空港からの直行便がないため1度台中で乗り換えることになります。
⑴桃園国際空港⇨中壢⇨嘉義
⑵桃園国際空港⇨朝馬転運站⇨嘉義
のどちらかがアクセスしやすいかと思います。料金は合計400元〜で、所要時間は4時間ほど。かなり長い時間乗ることになるので、やはり新幹線(高鐵)を利用するのが便利です。
以上、いかがでしたか?
嘉義といえば、火鶏肉飯(七面鳥ご飯)や、台湾で大ヒットした日台合作の野球映画「KANO」の舞台でおなじみですが、魅力はそれだけにとどまりません!
台湾の中で特に治安もよく、年配の方やゆったりとした場所を求めてお店を開く若者も多いため、とにかく人間味溢れているのが嘉義の良いところ。そして食べるものにも、余計な油や添加物を使わないヘルシー思考の店が多く、健康的で美味しい台湾グルメに出会うことができます。
小さな街中に台湾の良さがぎゅっと濃縮されている嘉義。次の台湾旅行では、ぜひ新幹線を途中下車して足を運んでみませんか? 最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪
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