2019.7.25
台湾で一斉を風靡した人気バンド「MP 魔幻力量(Magic Power)」のメインボーカルでもあり、2019年に念願のソロデビューを果たした蕭秉治(シャオ・ビンチー)にインタビューをさせていただきました。ソロデビューへの想いや、新作アルバム「凡人/MORTAL」の聴きどころ、さらに蕭秉治のおすすめ台湾情報までたっぷりと紹介します。
大家好!編集長の小伶(しゃおりん)です。
これまで台湾発の様々なエンタメやアーティスト情報を紹介してきたHowto Taiwan。イベントなどでは「いま聞くべき、おすすめのC-POP(=Chinese Pops)は?」と聞かれることもよくあります。そんな中、編集部がよく名前を出していたのが、蕭秉治(シャオ・ビンチー/xiāobǐngzhì)、通称・廷廷(ティンティン)でした。
中国語が分からなくても、ただ聴いているだけで心地よさを感じる彼の楽曲の数々は、C-POPビギナーさんにも全力でおすすめ!彼の魅力をたっぷりご紹介した記事も公開していますので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね!
もともとは台湾で一斉を風靡した人気バンド「MP 魔幻力量(Magic Power)」のメインボーカルとして活躍していた蕭秉治。そんな彼が約3年間の活動休止を経て、2018年、待望のソロデビューを果たしました!ソロとして最初にリリースした楽曲「凡人 MORTAL」のYouTube再生回数はなんと約800万回!圧倒的な注目度の高さを物語っています。
さらに今年の6月には日本語版のアルバム「凡人 MORTAL」をリリース!
東京(2019/6/14)と大阪(2019/6/17)でのライブ開催に続き、さらに8月16日には、野外音楽イベント「SUMMER SONIC 2019」にも出演が決定。
そんな勢いに乗っている蕭秉治に、Howto Taiwan編集部が直接インタビューする機会をいただきました。6月に行われた東京でのライブの裏話や、新作アルバムにかける情熱がたっぷり伝わるインタビューを、熱量そのまま読者の皆さまにお届けします!
ー 蕭秉治さんの歌声をもう一度、しかも日本で聴ける日が来るなんて!日本に来るのは何回目だったのでしょうか?
今回で4〜5回目かな。前回来たのはMP 魔幻力量(MAGIC POWER)時代だったから、約4年ぶりの来日だよ。
ー タイトなスケジュールだと思うのですが、お仕事以外で行きたい場所はありますか?
今回は東京でのライブを終えて、すぐに大阪のライブに向けて出発する予定なんだよね(※インタビューが行われたのは東京でのライブの翌日で、大阪へ出発する前日)。 大阪は初めて行くからすごく楽しみだよ。大阪でのライブ後は台湾でのツアー準備があるからまたすぐに帰国しないといけないんだけど、日本にいる間に牛タン定食の専門店だけは絶対に行きたい!超大好きなんだよね!
ー まさかの牛タン!(笑)それはぜひ日本で食べて帰ってください!
さてさて本題ですが、東京でのライブ、本当に素晴らしかったです。「ティンティンが帰ってきた〜」って、思わず泣いているファンの姿も目にしました。久しぶりの日本でのライブ、いかがでしたか?
自分自身の声のコンディションもとても良くて、すごく楽しめたよ。あとは今話してくれたとおり、会場に来てくれたファンの皆がすごく温かかったね。日本人のお客さんも、台湾人のお客さんも、一緒になって盛り上がってくれたのが印象的だったな。
ー 久しぶりのパフォーマンスで、緊張もあったり…?
うーん、緊張っていうのはあまりなかったかな。
あ、でも唯一、日本語版の曲(Mortal と Missing You)を歌うときに歌詞を間違えないかっていうドキドキはあったよ(笑)。実はステージから見えるところに歌詞のローマ字を書いたカンペも用意してもらってたんだけど。
ー お客さんもそれに気がついて、なんだか温かい雰囲気に包まれていましたよね(笑)。でも、日本語版の「Mortal」も「Missing You」も、曲の雰囲気に合っていてとても良かったです!日本語の歌を歌うときに気をつけていることはありますか?
今回は日本語の歌を歌うために、台湾で活動している日本の芸人さんに、特別に日本語のレッスンをしてもらったりしていたんだ。中国語にはない、日本語にしかない特有の発音があるからね…。そういう発音が歌詞にある部分は、特に気をつけて練習したよ。
ー 蕭秉治さんの声は日本語にもマッチしていて、聴いていてすごく心地よかったです。 そういえば、日本語版の「Missing You(我好想好想你)」の作詞を手がけたのは、W-inds.の橘慶太さんだとか!プライベートでもお付き合いがあるのですか?
プライベートでの親交があるわけではないんだけど、今回は事務所が調整してくれたおかげで、この曲の日本語歌詞を書いてくれることになったんだ。それを知らされたときはすごく驚いたし光栄だったよ。自分の周りの女性たちに言うと、みんな「すごい!」って(笑)。 w-inds.や橘慶太さんのことを知っている人が多かったからね。
ー 確かに、私たち世代はみんな w-inds. が大流行した世代…!
今年の8月3日&4日に台北で開催されるMayday主催の音楽フェス(超犀利趴10)に w-inds.が出演する予定なんだ。僕も出演するから、そこで初めて橘さんと会えることになるかな。すごく楽しみだよ。
ー 日本のファンの前でパフォーマンスをして、日本と台湾のファンの反応など違いを感じることはありましたか?
これはいつも思うけど、日本のファンは音楽にのるのがすごく上手だよね。 手を振ったり、手拍子したり、一緒に歌ったり… アーティストの掛け合いにリアクションするのが上手いなあと感じることが多いよ。台湾人のファンたちも手拍子はするけど、日本のお客さんたちは曲の最後までリズムが乱れないからすごい(笑)。日本でライブをするときに毎回驚かされるね。
ー(台湾のアーティストに取材させてもらうと、毎回出てくるこの話…!笑)
そういえば、東京のライブでは突然、サプライズゲストとして同じ事務所所属の先輩である劉若英さんが出てきましたよね!あれには驚きました!
あれはね、僕らもかなり驚いたんだよ…!
本当にたまたま!日本に休暇で来ていた劉若英さんが、僕らが出演していたライブ会場の前を通りがかって看板を見て「あれ?これ知っている子たちじゃん」って入ってきてくれて(笑)。突然ステージ上に現れたから、驚きすぎて後ずさりしたよ!
だけど、ステージで一緒に「我還是愛著你」を歌えて嬉しかったね。劉若英さんは台湾ではすごく有名なアーティストだから、あの日のお客さんにとってもかなりラッキーだったんじゃないかな(笑)。
ー 演出といえば、ライブの最中に同時出演した鼓鼓(※元・MP 魔幻力量メンバー)からプレゼントをもらっていましたが、あれは…?
そうそう。ライブの最中に鼓鼓が、漫画「ワンパンマン(ONE PUNCH MAN)」のフィギュアをプレゼントしてくれたんだよね。僕は台湾で放送されたときからあの漫画にハマってて、それを知っていた鼓鼓がサプライズで用意してくれてたんだ。これも不意打ちだったからびっくり!
ー 今回の東京でのライブでは鼓鼓が一緒に出演したこともあって、魔幻力量時代のヒット曲もたくさん歌ってくれていましたよね。今後の蕭秉治さんのライブでもあの頃の曲を聴けることはあるんでしょうか?
そうだね。魔幻力量時代の曲の中には、僕が作詞作曲をしたものも多いから、今後もソロライブのステージで歌うことはあると思うよ!曲の雰囲気はアレンジを加えていくだろうから、これまでの魔幻力量ファンの皆も楽しめる内容になると思う。
一方で明日の大阪のライブはバンドとの出演になる予定だから、また違う雰囲気になるよ。東京とは違うセットリストだから楽しみにしていてもらえると嬉しいな。
ー ファンの中にはやっぱり「蕭秉治さんといえば、MP 魔幻力量」というイメージがある人も多いのかなと思います。活動を休止していた空白の3年間を経て、音楽スタイルや心境に変化はありましたか?
そうだね。やっぱりあの頃は本当に寝る間も惜しんで仕事して、自分の時間もほとんどなくて。だけど今では少し時間に余裕ができて、大好きな映画や一人でゆったり過ごす時間から曲のインスピレーションを受けることも多くなったかな。もともと独立志向も強かったから、ソロになって、一人でステージに立つスタイルはすごく自分に合っていると思うし好きだね。
ー 読者の中には、この記事をきっかけに廷廷のことを知る人もいると思います。 そんな人たちにまず聴いてもらいたい曲があれば教えてください。
アルバム収録曲の「Missing You」かな。 この曲は今回のアルバムの中で一番最初に書いた曲でもあるんだけど、今話したような、自分が全身全霊で夢を追いかけていたときのことを歌った曲でもあるんだ。音楽だけが自分の人生だった当時の情熱がこもった曲だから、ぜひ聴いてもらいたいな。
ー 今回のアルバムの中で、ご自身が一番お気に入りの曲は何ですか?
やっぱりアルバムタイトルにもなっている「凡人 Mortal」だね。 この曲は、まさに自分が活動を休止して人生のどん底にいた3年間、という物語をそのまま体現している曲だから。復活を待ってくれていたファンたちにも、自身が体験したことを、自分の作品を通じて共有したいという想いがあったんだ。だから特に思い入れが強い曲だね。
ー 今回のアルバムは全楽曲、ご自身の作詞/作曲とのことですが、普段どんな風に曲をつくってるのですか?インスピレーションを受けているものがあれば教えてください。
作詞作曲のインスピレーションは映画から受けることが多いかな。 例えば、失恋の曲を作るときには、1〜2週間ぐらいひたすら失恋映画を観て、その感情にどっぷり自分が浸ることもあるよ。
あとは台湾の北海岸エリアが好きで、そういった場所に一人で行って曲のアイデアを思いついたりすることもあるね。基本は先に曲が頭に浮かんで、そこに歌詞をつけていくことが多いかな。
ー わ〜!なんだかロマンティック!
だけど、そんな風に丁寧に曲作りをしていることが分かる曲ばかりでした。MP時代とはパフォーマンスの仕方もずいぶんとイメージが変わりましたが、ご自身ではどういう印象ですか?
ソロとして復帰してステージに立ったときに、ステージ上に自分一人しかいないことに最初はやっぱり少し慣れなかったな。だけど今のスタイルは自分自身とても気に入ってるんだ。ステージ上に自分ひとりの人間とピアノだけがある、すごくシンプルで潔い感じ。
今はそうやって音楽と対峙するスタイルが、自分のパフォーマンスとしてもマッチしているように感じるよ。
ー 活動休止の期間を経て、アーティストとしての心境や生活スタイルも変わりましたか?
やっぱり昔ほど仕事を詰め込まずに、自分のペースで仕事することが増えたかな。ちゃんと休みを取って、ゆっくり家で過ごしたり、好きな場所に行ったり。そういう時間をつくることが、音楽活動にも良い影響を与えてくれていると思うよ。
ー 日本でお気に入りのアーティストがいたら教えてください
好きなのは清水翔太さん!もう何年も前だけど、彼のファーストアルバム、セカンドアルバムは本当によく聴いていたよ。いつか共演できるようなチャンスがあればいいなあ。
ー 次の日本での活動は、8月16日に行われるSUMMER SONIC2019への出演ですよね!これからも、ぜひ日本での活動は積極的に続けてほしいです…!
僕自身も日本での活動はすごく楽しみだよ。日本のファンの皆に来てもらいたいし、まだ自分のことを知らない音楽ファンの皆にも僕を知ってもらえたら嬉しいな。
今年7月と8月に控えているライブツアーが終わったら、今度はまた新しいアルバムの制作に入る予定なんだ。またその作品を持って日本でのライブができたらいいなと思ってるよ。 長期的な活動のことはまだ未定だけど、これから事務所と調整していくつもり。がんばります!
ここまでは蕭秉治の音楽活動についてお話を聴いてきましたが、ここからはHowto Taiwanとしては絶対押さえておきたい!おすすめの台湾の楽しみ方についても聞いてみました♪
ー 蕭秉治さんは高雄出身ですよね、やっぱり南部の方が詳しいんですか?
実は僕は小学校の時には台北に引っ越したんだ。だから過ごしているのはほとんど台北かな。
ー 台湾グルメの中で、一番好きなものを教えてください!
豬血糕!!(即答!) あれ、美味しいんだよね〜!外国人で苦手な人は多いと思うけど(笑)。
ー じ、実は私もちょっと苦手…(泣)。 ちなみに、台北エリアで行きつけのスポットやおすすめの場所はありますか?
僕は結構、内湖あたりのエリアが好きなんだよね。特におすすめは「七三七夜市」! ローカルな夜市だけど、すごく大きいサイズの豬血糕があるから、ここに行けば僕に会えるよ!(笑)
…って、実は昔この話をしたら、ファンの子たちがその夜市に行って「今食べてるよ〜!早く来て!」って写真を送ってくれることがあったんだよね。でも本当に美味しいから、ぜひ日本の皆にも行ってみてほしいなあ。
ー 台北以外のエリアでのおすすめの過ごし方はありますか?
休みのときは都会から離れてゆっくり過ごすことが好きだから、台北から1時間ぐらいの宜蘭(イーラン)エリアに行くのがお気に入り。緑が多くゆったりリラックスできて、綺麗な景色もたくさんあるからね。宜蘭の民宿に1〜2泊ぐらい泊まって癒やされに行くことも多いよ。
ー 日本のファンたちにメッセージがあればお願いします!
ライブに来てくれた皆に本当にありがとうと伝えたいな。
以前からファンでいてくれているみんなの熱い気持ちもしっかり受け止めたし、これからもしっかり新しい作品を作って、その作品と一緒に日本でまたみんなに会えたらと思うよ。
以上、これからの活動にさらに注目が集まる!ソロアーティストとしての再始動を果たした蕭秉治へのインタビューをお届けしました♪
インタビューの最後に、Howto Taiwan オリジナルの悠遊卡をプレゼント♡
台湾で使うね〜!と笑顔で喜んでくれて、とっても嬉しかったです!
現在日本で発売中のアルバム「凡人 MORTAL」はこちらから日本語版も視聴可能です!
「日本で蕭秉治の生の歌声を聴きたい!」という方は、ぜひサマー・ソニックでお会いしましょう♡
こんなチャンスはなかなか無いですよ〜〜! ⇨ チケットはこちらから
詳細は蕭秉治のFacebookやinstagramなどでも紹介されていますので、今後のニュースをチェックしたい方はお見逃しなく!
Facebook:https://www.facebook.com/BingChih/
instagram:https://www.instagram.com/xiao_bingchih/
日本語で更新される公式Twitterはこちら https://twitter.com/XiaoBingChih
最後まで読んでいただきありがとうございました♪
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