2023.11.6
台湾の音楽賞を数々受賞している、大注目の台湾発オルタナロックバンド「拍謝少年 Sorry Youth」。どこかノスタルジックで味わい深い歌声と、魂に響くサウンドで、いま日本でも人気が急増しています。拍謝少年の TAIWAN PLUS 2023での圧巻のステージと、メンバーへの単独インタビューをお届けします!
大家好〜! 近年、日本での活動やパフォーマンスの機会も急増している台湾の音楽アーティスト。2023年9月に行われた「TAIWAN PLUS 2023」では、いま台湾で大注目のアーティスト10組が上野恩賜公園の野外ステージでパフォーマンスを披露し、会場を沸かせました。
▷ TAIWAN PLUS 2023 のイベントレポートはこちら
以前よりさまざまな台湾の音楽アーティストを猛プッシュ! している Howto Taiwan。
今回の記事では、TAIWAN PLUS 2023 のステージでも圧巻のパフォーマンスを見せていた、台湾発のオルタナロックバンド「拍謝少年 Sorry Youth」をご紹介します。
なんと幸運にも! メンバーへの単独インタビューも叶ったので、その内容とあわせてご紹介していきますよ〜!
2005年に結成した「拍謝少年(pāi xiè shào nián)」。
台湾語の読み方は「パイセーシャウネン」、英語名は「Sorry Youth」です。ギターボーカルの維尼(wéi ní/ウェニー)、ベースボーカルの薑薑(jiāng jiāng/ジャンジャン)、ドラマーボーカルの宗翰( zōng hàn/フレッド)の3人組で構成されています。
台湾南部の街・高雄出身の彼らの歌は、そのほとんどが台湾語。夢を求めて奮闘する姿や、台湾の美しい自然や文化を曲のテーマにすることも多く、幅広い世代に支持されています。彼らのバンド名に「少年」とあるとおり、なんとなく大人になりきれない子供のような、懐かしい青春時代を思い返すような……。
彼らの曲は、一言でいうととにかくめちゃくちゃエモいんですが、その言葉だけでは伝えきれない(!)パワフルなサウンドと味わい深い歌声で、言葉の意味がわからなくても不思議と胸に突き刺さるんですよね…。
編集長お気に入りの一曲「歹勢中年 Sorry No Youth」実は、彼らは日本の漫画が大好き! 特に井上雄彦さんのスラムダンクから大きな影響を受けているというのは有名なお話です。
台湾のインディーシーンにフィーチャーした音楽アワードの「金音獎」では、2021年に最佳樂團獎(ベストバンド賞)と最佳搖滾專輯獎(ベストロックアルバム賞)にWノミネートされ、見事ベストロックアルバム賞を受賞。その勢いに乗って、日本デビュー盤として「Bad Times, Good Times / 歹勢好勢」をリリース。
サマソニや、森、道、市場、島フェスなどをはじめとする日本の音楽フェスに出演したり、2023年は日本でのワンマンツアーを実施したりと、日本国内でも精力的に活動しています。日本語の情報発信は 公式X をチェックしてみてくださいね!
2023年9月16〜17日の2日間で開催されていた「TAIWAN PLUS 2023」でも、圧巻のパフォーマンスで会場を沸かせた拍謝少年。この日は拍謝少年のジャパンツアー初日のステージということもあり、国内外からファンが集まっていました。
「你愛咱的無仝款(君は比類なき僕らが好きさ)」に始まり「望時間會留(時よ止まれ)」「踅夜市(Nightmarket)」「歹勢中年(Sorry No Youth)」「暗流」「兄弟沒夢不應該(男は夢を捨てるな)」の6曲を熱唱。
彼らを代表するヒット曲のオンパレードに、会場は大きな歓声に包まれました。
写真手前はベースボーカルの薑薑、奥がギターボーカルの維尼
夕暮れ時の雰囲気にぴったりマッチする拍謝少年の歌声。
このパフォーマンスを台湾ビール片手に野外で見られるなんて、本当に最高……!
パフォーマンスの中盤では、彼らのアイコンでもある「虱目魚(サバヒー)」のマスクを付けたメンバー(?)がステージ下に登場し、シャボン玉マシンガンを噴射!
サバヒーといえば、南台湾のご当地グルメとしてもおなじみの魚。拍謝少年のMVやCDジャケットなどには必ずと言って良いほど、このサバヒーが登場しているのですが、その理由は記事後半のインタビューで明らかになります。
サバヒー男はそのまま観客のど真ん中をゆっくりと闊歩!(笑)
インパクトのあるパフォーマンスに、観客一同、盛り上がっていました。みんな嬉しそうに写真を撮ったり、最前列では、持参したMyシャボン玉で一緒に盛り上がっている熱烈なファンの姿も。
上野公園・噴水広場の空に、シャボン玉がたくさん浮かんでいく…。
拍謝少年の歌声に空を漂うシャボン玉、なんともエモくて最高でした…!
最後に観客たちと記念撮影!
熱狂的なファンの方も多かったのか、サバヒータオルがちらほら。 初めて拍謝少年の曲を生で聴いたのですが、どこかノスタルジックで味わい深い歌声と、厚みがあって魂に響くサウンド。
本当にすごく良かったです。日本のファンが多いのも納得。これからもっと推していくぞ〜〜〜〜!
幸運なことに、TAIWAN PLUS 2023 でのパフォーマンス直後の「拍謝少年」メンバーたちに単独インタビューができました! ここからはその内容をお届けします。
(写真左から)ドラマーボーカルの宗翰(Fred)、ベースボーカルの薑薑、ギターボーカルの維尼
ー 皆さん、素晴らしいパフォーマンスをありがとうございました!
改めて、簡単な自己紹介とあわせて「最近覚えた日本語」を教えてください!
(薑薑)(★台湾語で)
こんにちは! 僕はベースの薑薑です。最近覚えた日本語は「生ビール2つ」!
(維尼)(★日本語で)
みなさんこんにちは〜 僕はギターの維尼です。今日はほんとうに暑いですね。I say「暑い」You Say「生ビール!」(笑)。最近覚えた日本語は「写真撮ってください」です。
(Fred)(★日本語で)
みなさんこんにちは〜 Fredです。今日は嬉しいです!でも暑い!so we want to drink 生ビール、very much! (笑)最近覚えた日本語は〜「音楽に国境はない!」だね!
ー かっこいい〜! さて、今日から「拍謝少年」初の日本ツアーがスタートしましたね!
初日のパフォーマンスを終えた感想を教えてください。
(薑薑)今回初めて TAIWAN PLUS のステージに立ったけど、想像以上に盛り上がっていて驚いたよ。これだけたくさんの台湾を愛する日本の友達がいることにも感激したね。なんといっても、台湾の人たちは日本のことが超大好きだから!
(維尼)僕は、日本で仕事している台湾のファンたちにも沢山会えたのが嬉しかったな。外国で働いて生活して、みんなすごく努力していると思う。こういう場でファン同士が交流して、新しい友人に出会えたら最高だね。
(Fred)日本ツアーの初日だけで、たくさんの日本のファンに出会えたのが嬉しいよ。 今回のツアーを通して、日本のファンはもちろん、日本のバンドたちとも交流できたらいいなと思っているよ。
ー 結成から18年ということですが、改めて、皆さんが音楽を通して伝えたいメッセージはなんですか?
(Fred)夢を追いかけることの大切さ、かな。僕たちの曲は、夢に向かって努力する人の姿を歌っているものが多いんだ。だけど人生はすごく大変で、生きるためには毎日頑張って働かなくちゃいけない。だからこそ、そういう人たちを励ますようなメッセージを伝えていきたいし、僕たちの曲を通して力を与えられたら最高だね!
ー 拍謝少年をまだ聞いたことがない人に、最初に聴いてもらいたい曲があれば教えてください!
(薑薑)まず最初に聴いてもらいたいのは「歹勢中年 Sorry No Youth」だね。
理由は…… この背中のメッセージを見てもらえたらいいかな(笑)。
(薑薑)”性感飲酒” 、これはセクシーに飲みましょうっていう意味で、僕たちが中年を過ごす上でのモットーだよ。大人になってもみんなで楽しく飲みましょうって、その想いが曲を通じて伝わるといいな!
(維尼)二曲目に紹介したいのは、僕たちのアルバム2枚目に入っている「暗流」。
この曲は演奏部分が多くて歌詞が少ないから、台湾語の曲に馴染みがない人でも聴きやすいと思うよ。
(Fred)三曲目に紹介するなら「你愛咱的無仝款(Love Our Differences)」だね。
この曲には ”自分らしく生きよう” というメッセージを込めているから、自分が人と違うのは悪いことではなくて魅力的なことなんだって、聴いた人に伝わると嬉しいな。
ー ありがとうございます!
拍謝少年といえば、アイコンにもなっている「虱目魚」を思い浮かべる人も多いと思うのですが… 改めて皆さんにとってのサバヒーの存在について教えてください。
(維尼)サバヒーは、台湾の中南部でよく見かける食用の魚だけど、まず第一に見た目がカッコイイ! そして台湾人だけが、その美味しさや色々な食べ方を知っている。だからこそ、僕たちのスピリッツを表すものとしてサバヒーを使おうと思ったんだ。
ー ライブのときは必ず出てくるんですか?
(維尼)いやいや、彼は神出鬼没だよ。重要なときだけ出てくるから、今日はラッキーかもね!(笑)
ー 最後に、日本のファンへのメッセージがあればお願いします!
(薑薑)今はちょうど4枚目のアルバムを企画しているところなんだ。アジアツアーも考えていて、各地をまわって台湾の音楽をみんなに伝えていくから楽しみにしていてほしいな!
(維尼)僕たちのYouTubeチャンネルでは日本語の字幕付きのMVも見られるし、近いうちにバンドの公式サイトも日本語ver.を公開する予定なんだ。ぜひインターネットを通して、日本の人たちにも僕たちの音楽に気軽に触れてもらえるといいな。
ー ありがとうございました!
最後に記念撮影! とっても気さくな雰囲気でインタビューに応じてくれて、彼らの人柄の良さも伝わりました…♡
以上、「拍謝少年 Sorry Youth」のバンド紹介とインタビューをお届けしました。
日本でのイベントにも出演多数で、台湾まで行かずとも生歌が聴けるチャンスが多いバンドです♡ 気になった方はぜひ YouTubeなどでチェックしてみてくださいね!
▶「拍謝少年」公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCThJUmGlTv48y8vdnAPOJSg
▶ 公式X(日本語で更新)
https://twitter.com/SorryYouth_Band
▶ 公式サイト(中国語)
https://sorryyouth.com/
ぜひ一緒に推していきましょう〜〜! 最後まで読んでいただき、有難うございました〜!
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