（＊左から：ギター「阿奎（アークェ／ā kuí）、ベース「方Q（ファンキュー／fāng Q）」、ボーカル＆キーボード「小玉（シャオユー／xiǎo yù）」)

大家好〜！ 編集長の小伶です。
宇宙友（宇宙人ファン）の皆さま、大変長らくお待たせしました！ これまで Howto Taiwan で何度もご紹介（推）してきた台湾発の大人気3ピースバンド「宇宙人（Cosmos People）」が、長いコロナ禍を経て、ついに！ ついに！！！ 日本に来てくれましたよ〜〜！（感涙）

日本に来られない間も次々と新曲をリリースし、2023年8月には中華圏最大の音楽アワード「金曲奨」で、最佳樂團獎（最優秀バンド賞）を受賞するなど、ますます人気が高まっている宇宙人。

今回は 2019年以来のインタビュー（通算４回目！）ということで、４年ぶりの再会を喜びつつ、久々の日本でのパフォーマンスや、スガシカオさんによる作詞が話題を呼んだ日本語の新曲『君はいつでも』などについても、お話を伺いました。

記事の最後には、宇宙人の皆さんによるスペシャルビデオメッセージも…♡
見どころたっぷりのインタビュー。皆さんぜひ最後までご覧くださいね♪

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好久不見！ 約４年ぶりのインタビュー！

ー 皆さんお久しぶりです！ 私たちのこと覚えてくださってますか…？

一同： おひさしぶり〜！

小玉： もちろん！ Howto Taiwan だよね。皆さん元気にしてた？

ー はい、おかげさまで！ 久しぶりにお会いできて本当に嬉しいです。
前回のインタビューのすぐあとに台北アリーナでのライブを大成功させて、その勢いで日本での待望のワンマンツアー！ …と盛り上がっていたところ、コロナの影響で中止。辛い決断だったと思いますが、いま振り返ってみてどうですか？

小玉： 本当に、気がついたら3年も経っていたね。台北アリーナでのライブをそのまま日本のファンの皆さんに見せたいと思っていたけれど、コロナに関しては、本当にしょうがないという感じだね。

方Q： うん、本当に残念だったね。だけど、来年は宇宙人の結成20周年ということで、台北アリーナでのコンサートも開催予定だから、そのときはまた日本でワンマンライブを開催したいと思っているよ！　みんなにもぜひ楽しみにしていてほしい！

ー 日本の宇宙友が待ちに待ったニュースですね…！
ちなみに皆さん、コロナ禍で日本に来られなかった間は、どんな風に過ごされていましたか？

方Q： 実は台北アリーナでのライブのあとにプライベートで日本に遊びに来ていたんだよね。長野県の白馬にスキーをしに行ってたんだけど、人も全然いなかったから、そのときはまだコロナで大変な状況という印象はなくて。まさかそれから3年間も日本に来られなくなるなんて思ってなかったよ。

小玉： 僕はコロナの間はずっと家にいたから、YouTubeで日本の街の様子を撮影した動画を見ていたな〜（笑）。

方Q： あったあった！ 2022年の日本、東京の街の様子はどうなってる！？ みたいな動画が、あの頃はたくさん出回ってたよね（笑）。

ー そうやって、日本のことを思い出してくれていたんですね……！

小玉： 当時はそうやって旅行気分を味わうのが流行っていたよね。家の大画面のテレビで超高画質で動画を流して、画面のすぐ眼の前に座って、その場所にいるような気分を楽しんでいたよ〜。

ー 阿奎さんはどんな風に過ごされていましたか？

阿奎： 僕は家でずっと家で子供のお世話をしていたね（笑）。

※阿奎さんは2020年に女優でイラストレーターの33さんとの結婚を発表、2021年に第一子となる長男が誕生！

阿奎： そうそう、ありがたいことに、2022年に日本の観光局から依頼があって、山形と鹿児島にいくことができたんだよね！ ずっと行ってみたかったけれど、プライベートではなかなか行く機会がなかったから嬉しかったし、山形と鹿児島それぞれの場所で、僕たちの楽曲『你的樣子』のMVを2パターン撮影することができたのも良い思い出になったよ。

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ー 日本を楽しんでいる皆さんの姿がとっても印象的なMVでした！

約３年ぶりの日本でのステージを終えての感想は？

ー さて、久しぶりの日本でのステージとなった「SUMMER SONIC 2023」ですが、パフォーマンスを終えてみて、感想はいかがでしたか？

小玉： 東京も大阪も、今まで出演してきた日本のステージとは全く違う雰囲気だったし「本当に初めての経験！」という印象だったかな。大きなステージで観客も多かったからすごく盛り上がったね。良い緊張感の中でパフォーマンスができて良かったな。

あと、サマソニではバックステージでケータリングの食事を食べたんだけど、これがすごく美味しくて嬉しかったな〜（笑）。日本の音楽フェスのケータリングも初めての経験だったよ。

ー そうなんですか！（笑）　実は私たち、チケットが取れなくて行けず……。すぐに売り切れちゃったんですよ！

方Q： あ〜〜 ざんねんです！（※日本語で）
僕が思うに、東京の観客の反応はすごくハイだったな！ いつも大阪の方が盛り上がる印象だったけど、東京の観客の盛り上がりは想像以上だったよ。もちろん大阪会場もいつも通り情熱に溢れていたね〜。

小玉： そうそう、僕らと一緒にジャンプやダンスをして盛り上げてくれて…。 すごくハイなステージになったよ！

スガシカオさんによる作詞の日本語詞曲『君はいつでも』裏話

ー 2023年9月に発表した、スガシカオさんによる作詞の日本語詞曲『君はいつでも』。これも素晴らしい名曲でした！ どういう経緯でコラボレーションが実現したのでしょうか？

小玉： もともと一番最初は、あの曲を自宅で歌っている様子をInstagramで公開したんだ。そのときはまだ歌詞がなかったから適当な英語や日本語、韓国語で歌ってみて「みんなはどの言語が好き？」ってファンのみんなにアンケートを取ったんだよね。

そうすると「日本語がいい！」というコメントがすごく多かったんだ。そのことをプロデューサーに伝えたら、たしかに日本語歌詞の曲を作るのは良いんじゃないかってことで、歌詞を書いてくれる人を探し始めたんだよね。

方Q： そもそも誰にお願いしようか？ というのは、音楽仲間や、過去に日本語の歌詞を書いてくれた方たちにも相談していたんだよね。レコード会社側も何人か候補はありつつも、でも大物だしなかなか難しいよね、なんて話していて…。

だけどあるときプロデューサーがスガシカオさんのマネージャーと会えるチャンスがあったんだ。
スガさんにはこういうコラボレーションの提案が年間200件ぐらい来るらしいんだけど、スガさん自身がOKすることはすごく珍しいことらしくて。

だからスガさんからOKをもらえたときは、スガさんのマネージャーさんも「なんで受けることにしたの！？」と驚いたらしい（笑）。僕たちとしても、まさかこんな機会がもらえるなんて！ という感じだったよ。

ー 本当に驚きのコラボレーションでした！スガシカオさんのファンからの反応も大きかったですよね。実際の曲作りは、どんな風に進められたのでしょうか？

方Q： 実はスガさんと何度も連絡をしあって制作したというよりは、スガさんがぼくたちの曲を聴いたうえで、全体の歌詞を提案してくれたんだよね。やり取りとしてもかなりスムーズだったんじゃないかな。

小玉： まだ歌詞がない段階で声当てはしていたから、それをスガさんが何度も繰り返して聴きながら、僕の歌い方やメロディの方向性、他の楽曲からも雰囲気を感じ取って、作詞してくれたって聞いたよ。

ー 宇宙人の皆さんとスガシカオさんの感覚がばっちり合ったんですね。そしてこの曲、女優の井桁弘恵さんが出演されているMVもすごく素敵ですよね！

■『君はいつでも』ミュージックビデオ

一同：ああ〜〜〜（※共感のため息）

小玉： このMVも、スガさんと全く同じ展開だったよね。
台湾での撮影経験もある林田浩川さんが監督を務めてくれることになったんだけど、誰に出演してもらおうか？ と候補を考える中で、井桁さんの名前が挙がったんだ。

だけど井桁さんはかなり人気の女優さんだし、きっと難しいだろうな〜って。彼女のInstagramを見たらフォロワー数もかなり多かったしね（笑）。確か昨年のベストスマイル・オブ・ザ・イヤーを受賞していたんだよね。

方Q： そうそう。可能性は高くないだろうから期待していなかったし、あまり考えないようにしてた（笑）。仮にOKをもらったとしても、女優さんはスケジュールが埋まっていることが多いし、今回はすぐにMVを撮影しないといけない状況だったから厳しいだろうって。

ところが、見事に井桁さんからOKがもらえて、撮影期間のスケジュールもバッチリ合って…！ 本当に驚いたし、まさに「これが僕たちの “理想状態” ！」って感じだったよね（笑）。

※『理想状態』は、宇宙人が2022年3月にリリースしたアルバムのタイトル

ー わ〜〜 奇跡の連続だったんですね！ 宇宙人の皆さん、本当に ”持ってる”！

小玉： あはは、確かにかなりラッキーだったね。

ー 日本語で歌う小玉さん、発音がすごくキレイで驚きました。どんな風に練習されていたんですか？

小玉： 小玉：ありがとうございます！（※日本語で）
プロデューサーが日本語を話せるのでサポートしてもらったり、録ったあとに日本のミュージシャンの友人に聴いてもらってアドバイスをもらったりしていたよ。小さいときに日本語を勉強していたこともあって、そこまで難しいという感じはなかったかな。

だけどやっぱり… 「つ」と「づ」の発音の区別は難しいよね…。

ー 『君はいつでも』って、曲のタイトルにも「つ」が入ってますね…！

小玉： そうなんだよね（笑）。「つめたい」が「づめだい」に聞こえちゃったり、「ただ」がうまく言えなかったり……。「だ」は、意識して強めに「ダッ」て言わないとそう聞こえないから、何度も練習したよ。

逆に「あなた」と言っているつもりでも、みんなからは「あなだ」になってるよ！ って。「いやいや、ちゃんと タ って言ったよ！」みたいな（笑）。

ー なるほど〜、これは日本語を勉強されている台湾の方あるあるなのかもしれませんね。
ちなみに今回のような日本のアーティストとのコラボレーションは今後も可能性はありますか？

小玉： そうだね。今は国と国との隔たりもないしこれだけネットも普及しているから、色々チャレンジしていきたいな。もちろん、スガさんが作ってくれた歌詞がとても素敵だったから、またスガさんとコラボしたい！ という想いもあるよ。

今ハマっている日本のアーティストや、今後の日本での活動予定は！？

ー 日本の音楽アーティストにも詳しい宇宙人の皆さんですが、最近よく聴いている曲はありますか？

小玉： やっぱりYOASOBIじゃない？ 彼らの曲は、Netflixを見ていたらだいたい耳にするよね。自分から聴こうと思っていなくても、見ていたアニメの主題歌が全部 YOASOBI だったり（笑）。

阿奎： 僕もNetflixでドラマの『初恋 First Love』を見ていたから、宇多田ヒカルさんが歌う主題歌の「First Love」を聴いていたかな。主演の二人が自分と同じぐらいの年齢の設定だったからあのドラマで流れていた曲がどれも懐かしくて。今聴いても名曲だよね。

方Q： 僕は、葛谷葉子（くずやようこ）さんという日本のシンガーソングライターさん。
葛谷さんのことは行きつけのレコード屋さんの Instagram で知ったんだ。シティポップなんだけど、声がすごく良いんだよね。ビビアン・スーさんみたいなちょっと甘い声。最近レコードが2枚リリースされていたから、よく聴いているよ。

ー 小玉さんと阿奎さんは、お二人ともNetflixエピソード！

小玉： なんといっても、ずっと家にいたからね…！（笑）

ー お家にいたといえば、阿奎さんはお子さんが生まれてパパになりましたよね！ 本当におめでとうございます〜！ 音楽の向き合い方など、お子さんが生まれて変わったことはありますか？

阿奎： うちの息子は僕らのMVを見るのが大好きなんだよね。その中でも台湾語の一曲『好野』がお気に入りで、流れると自然に身体を動かしているよ。もしかしてこの曲には子供を楽しくさせる力があるのかも！
ライブのときは必ずこの曲をリクエストされるので、いつも以上に真面目にやらなきゃって気が引き締まるよ（笑）。

ー 日本では、歌手の方がパパになって子供番組に楽曲を提供していることもあるのですが、阿奎さんも将来的にはそんなことがあったり…？

阿奎： 機会があったらいいかもね！ 最近は息子が自分で歌を歌うようにもなってきたから、彼が歌った声を録音して曲にしてみるのもいいな〜 と思ってるよ。

ー わあ、とっても素敵！
では最後に、これからの日本での活動について教えてください！

方Q： 冒頭でも話したけど、2024年4月の台北アリーナでの20周年ライブを皮切りに、ツアーで各地を回る予定だから、日本でのワンマンライブは必ずやるよ！

阿奎： あとは 2023年9月に上野公園で開催される「TAIWAN PLUS」では、開幕式でのパフォーマンスとサイン会もする予定だよ。ここでは僕らのアルバム『理想狀態The Moment』のアナログレコードも販売するつもり。（※イベントはすでに終了）

方Q： そうそう。実は今回レコードを出したのも日本と関係があって。
以前、ライブハウス『月見ル君想フ』の寺尾ブッダさんと対談したときに、宇宙人の曲はレコードが合うんじゃないか、と言ってくれて。日本の音楽市場でも、いまレコードを聴いている人がすごく増えているって話をしていたんだよね。

実際、今回のアルバムのために作った曲はどれもレコードに合うし、プロデューサーがディテールまでかなりこだわってくれて、すごく納得のいく仕上がりになったよ。今年は金曲奨も受賞したから、そのトロフィーみたいな作品だね。

小玉： 『理想狀態The Moment』のレコードには、日本語歌詞の曲をボーナス・トラックに入れているから、たくさんの人に楽しんでもらえるといいな！

※『理想狀態The Moment』のアナログレコード版は、現在オンラインショップにて購入が可能

ー レコード、早速購入させていただきます！ 日本でのワンマンライブも、首を長くして待っています〜！
たくさんの質問に答えていただきありがとうございました♪

最後に、読者の皆さんからの質問に答えていただきました！

ー 実は今回、Howto Taiwan 読者の方からも質問をいただいています！ 良ければいくつか選んで答えていただけませんか？

一同：おお〜〜〜！ （※皆さんからSNSなどで寄せられた質問を見ながらワイワイ）

方Q： 僕はこれに答えようかな！ 「大阪で食べた一番美味しい食べ物は？」。
僕が食べて気に入ったのは「天平」っていう餃子屋さん！ 観光客もそんなにいない小さな店だったんだけど、「一人前でいい？」と言われて「ハイ」と言ったら、ひとくちサイズの餃子が20個も出てきてびっくり（笑）。 メニューは餃子と漬物だけ、あとはビールや焼酎の飲み物だけっていうお店なんだけど、すごく面白かったし特別なお店だったな〜。

阿奎： じゃあ僕はこの質問に答えようかな、「毎回日本へ来たら、必ず食べるものはなんですか？」。僕が大好きで必ず食べるのは「ねぎし」の牛タン！

小玉： 「ねぎし」は美味しいよね〜。正直、仙台で食べるよりも美味しい気がする！ 日本の人たちの味覚とはちょっと違うかもしれないけど（笑）。

方Q： 見てみて！ この質問、「来年4/27の小巨蛋のコンサートはその日で確定ですか？」って。これ本当に間違いないですか！？ ってことだよね（笑）。

小玉： はい！！ 間違いありません！！！（笑）
チケットの販売日までは伝えられないから、公式からの発表をチェックしてね〜。

阿奎： この台北アリーナでのコンサートが終わったら必ず日本にも来るからね。楽しみに待っていてね！

ー 日本でのライブが待ちきれない宇宙友の気持ちが伝わりましたね〜。
面白い裏話も、嬉しいニュースもてんこもりで、今後のお知らせがますます楽しみになりました！

宇宙人の皆さん、今回も楽しいインタビューを本当にありがとうございました！！！

宇宙人（Cosmos People）からの SPECIAL MESSAGE！

日本へ到着してすぐに取材、しかも大雨に降られて… という大変なスケジュールの中で敢行されたインタビューでしたが、宇宙人の皆さんはいつも通り、終始楽しく朗らかに、質問に応えてくださいました（涙）。彼らの楽曲の素晴らしさはもちろんですが、このお人柄の良さに毎度心が撃ち抜かれてしまいます…！

そしてそして…！ インタビューの最後に、読者の皆さんにスペシャルビデオメッセージをいただきました！（拍手〜） 方Qの ”最近覚えた日本語” （2023年最新ver.）にも注目してご覧ください！

皆さん、最後までご覧いただきありがとうございました！

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