2017.12.7
台北駅から歩くこと、10分弱。現代アートの展示で知られる「台北當代藝術館」の斜め向かいにあるのが、ガラス張りの開放的なスペースを備えた民宿「夾腳拖的家-長安122」。 立地がよく共同部屋も充実しているため、世界各国からバックパッカーが集まります。
ちなみに「夾腳拖」とは「ビーチサンダル」のこと。重い荷物を下ろしたら、台湾人が愛するTシャツにジーンズ、ビーチサンダルというラフなスタイルで、足取り軽く台北の街へと繰り出してみませんか?
長安西路という大きな道路沿いを歩いていると、コンクリートの打ちっぱなしに木のぬくもりが融合したオシャレな建物が見えてきます。 一見すると民宿とは分かりませんが、柱に小さく民宿名と「Check in」の文字が。
どこから入るのか分からず一瞬戸惑ってしまいますが、実は奥にある木の壁が自動ドアになっているんです。 カードキーがないと開かないようになっているため、呼び鈴を鳴らしてスタッフを呼びましょう。
まずはガラス張りのスペースに通されてチェックイン。 なんとここで、ウエルカムドリンクならぬ“ウエルカムクッキー”が! 台湾のカタチをしたビーチサンダルだなんて、素敵すぎる・・♡
ここはイベントスペースとして貸し出されることもあり、 新進気鋭のアーティストによる作品が展示されていました。 入口付近に置かれていた素敵なテーブルやイスも購入可能ということで、 お持ち帰りしたい欲がうずうず・・!
外観からは想像がつきませんが、中はとてもユニークな造りになっています。 真ん中にカウンターやテーブルが並ぶ中庭のようなスペースがあり、そこをぐるっと建物が囲んでいるのですが、 かつて集合住宅だった数棟を丸ごとリノベーションしたと聞いて納得。
メイン棟の天井を見上げると、かわいい雲のオブジェが吊り下がっています。 なんとこちら、スタッフみんなで手作りしたものなんだとか! 夕方~夜にかけてふんわりとあかりが灯り、無機質なコンクリートに温かみをもたらしてくれます。
1階には、靴を脱いでくつろげるスペースとダイニングキッチンがあります。
お鍋やフライパン、食器類はだいたい揃っています。もちろん電鍋も完備! コーヒーはフリーではありませんが、1コイン(10元)で飲むことができます。 また冷蔵庫も大きいものが2つあるので、埋まってしまう心配はまずありません。 ちゃんと名前を書いておかないと、お腹を空かせたスタッフたちに食べられてしまうので気をつけてくださいね(笑)
さらに吹き抜けになっている2階には、ギャラリーを兼ねたスペースや、 靴を脱いで本を読んだりできるところもあります。 ゆったり自由に使える空間が多いのも魅力のひとつですね!
今回宿泊したのは、昔オーナーが使っていたお部屋だという「豪華雙人雅房」。 ダブルベッドに1人掛けのイスと、中はいたってシンプルですが、 スーツケースを楽々広げられるスペースがあります (オーナーの私物をそのまま置いてあるのか?iPodとスピーカーもありました)。
水回りは清潔で、専用のトイレとシャワーブースの間にガラスの間仕切りがあります。 洗面台がシャワーブースの中にあるのですが、床が濡れてしまったとしても 備え付けのビーチサンダルがあるので問題なし。 タオルとドライヤーはありますが、歯ブラシはないのでお忘れなく!
このお部屋の特徴は、なんといっても広々としたバルコニースペースがあること!
4人掛けのダイニングテーブルが置いてあり、レトロな雰囲気がなんとも言えずいい感じです。
決して眺めが良いわけではありませんが、台北の日常風景に溶け込んだような心地よさがありました。
外廊下に各部屋のドアが並んでいる風景は、集合住宅の名残が感じられてなかなか面白いです。 ダイニングキッチンがある棟はエレベーターがないので、 重い荷物がある場合には少し苦労するかもしれません(ちなみに4階建てです)。
一方、共同部屋がある棟にはエレベーターがあり、最上階まで吹き抜けになっています。 真っ白な壁にした理由は、いつかここにもアーティストの作品を飾ったりするかもしれないから、とのこと。 オーナーのアートに対する思い入れを感じますね!
4階は女性専用階になっているので、男性の目を気にすることなく共用シャワーを使うことができますよ! シャワーブースには荷物を置くスペースがないので、最低限のものだけ持って行きましょう。
どのお部屋タイプも朝食付きで、8時~9時半の間に中庭スペースで提供されます。 メニューは毎日同じですが、天気の悪い時や時間のない時などにパパっと食べられるのはありがたいですよね。 スタッフがその場で焼いたものを笑顔で出してくれるので、朝からほっこりしちゃいます。
ちなみに時期によっては、宿泊者を対象としたイベントも開催されています。 私が宿泊した時には、水曜日と土曜日の夜に1杯無料でビールを提供してくれるという 素敵なイベントが行われていました。 残念ながらタイミングが合わず参加はできませんでしたが、毎回こうしたイベントをきっかけに 各国から集まった宿泊者同士で仲良くなって、かなり盛り上がるみたいですよ~! (次回はぜひ参加したい・・!)
「海外からやって来る旅人たちは、みんな台湾が好きになる。そんな彼らの声を、ホステルを通じて台湾人たちにも届けたい。彼らと交流する中で、これまでと別の角度で自分の日常を見るきっかけを与えたいんです。」
そう語るオーナーのJasperは、実は「夾腳拖的家-長安122」をはじめ、このホステルの元となった台北の民宿「夾腳拖的家」や、過去にHowto Taiwanでも紹介した九份のホステル「山居-夾腳拖的家」と、台湾国内に3つの民宿を経営しています。しかし、この天職に出会えたのはつい最近のことなのだそう。
学生時代からサービス業に興味を持っていた彼ですが、大学卒業後は一般の企業に就職し、何年もデスクワークをしてきました。しかしそんな自分の人生に違和感を抱き、ワーキングホリデーが取れる最後の歳でもあった30歳を目前に、ついに会社を退職することを決意します。そうして行き着いたニュージーランドで出会ったのが、ユニークで個性溢れるホステルの存在でした。
帰国後、仕事をする傍ら、すぐさま友人たちとホステル経営についてアイデアを交わし、チャンスを待ちました。数々の予想外の試練に出会いながらも、帰国から3年後に今の「夾腳拖的家-長安122」の前身となる民宿をオープン。その後、スタッフの宿舎にしようと見に行った物件に一目惚れ。なんとか自分たちに譲ってもらえないかとオーナーに3年かけて頼み込み、ようやく念願かなって手に入れたのが、今の「夾腳拖的家-長安122」なのだそう。
遠回りしながらもようやく叶えた理想の生活。競争の激しい台北の都会の中で、いつまでも忘れたくない初心やこれからも変わらない想い。このホステルには、長年かかって手に入れた夢も、理想どおりにいかなくて悩んだ苦い思い出も、すべて詰まっています。
台北駅から徒歩10分、または淡水線・中山駅より徒歩6分。立地はとても良く、大きな通りに面しているのでコンビニなども沢山あります。
懐かしい味わいとサクサクとした食感で大人気のドーナツ「脆皮鮮奶甜甜圈」や、その場で作りたての美味しさが楽しめる「福元胡椒餅」などからも歩いてすぐの距離です。カフェやドリンクスタンド、ローカルで人気の朝ごはん屋さんもすぐ目の前にあります。
全11タイプのお部屋があります。以下すべて朝ごはん付きです。
1人旅だけどドミトリータイプの共同部屋はちょっと不安… という方に、台湾ではあまり見ない一人専用部屋もありますよ(シャワーは共同ですが、女性専用階にあります)!
また友達同士やグループの旅行であれば、二段ベッドタイプの3・4人部屋などがおすすめ。その他、「標準雙人雅房」は小さなスペースにベッドがあるだけのかなりコンパクトなお部屋なので、寝るだけで他に設備は必要なし!という方におすすめです。
★ さらに沢山の写真をチェックしたい方は Dear b&b へ
A●六人房(6人部屋)
ドミトリータイプ、女性専用階もあり、シングルの二段ベッド6人分
B●四人房(4人部屋)
ドミトリータイプ、女性専用階もあり、シングルの二段ベッド4人分
C●三人房(3人部屋)
ドミトリータイプ、女性専用階もあり、二段ベッド1台、シングルベッド1台
D●豪華雙人套房(2人部屋)
女性専用階もあり、ベランダあり、専用シャワールームあり、ダブルベッド1台
E●標準雙人套房(2人部屋)
女性専用階もあり、専用シャワールームあり、ダブルベッド1台
F●上下舖雙人套房(2人部屋)
女性専用階もあり、専用シャワールームあり、二段ベッド1台
G●豪華雙人雅房(2人部屋)
ベランダ付き、ダブルベッド1台
H●標準雙人雅房(2人部屋)
女性専用階あり、ダブルベッド1台
I●三人套房(3人部屋)
シングルベッド1台、二段ベッド2人分
J●四人套房(4人部屋)
女性専用階あり、専用シャワールームあり、二段ベッド4人分
K●單人房(1人部屋)
女性専用階あり、シングルベッド1台
・すべての宿泊者に朝ごはんが提供されます
・安全のため、4歳以下のお子さんは宿泊いただけません
・12ヶ月以内のご予約を受け付けています
・ドミトリータイプの部屋は男性専用・女性専用・混合とお選びいただけます
・ドミトリータイプの部屋のベッドの位置は指定いただけません
・環境保全のため、歯ブラシなどは各自でお持ちください
・タオルの提供は一回のみ(追加料金でタオル交換ができます)
・お部屋にテレビなどの設備はありません
・朝ごはん提供時間は、AM8時〜9時半です
・お部屋の人数追加はできません
Dear b&b とは?
Dear b&b は、台湾各地の厳選した民宿を紹介する台湾発のサービスです。 女性の運営メンバーたちが旅行客の視点で「安心・親切・おもてなし」を軸に、施設やオーナー、周辺環境までを細かく評価し、選び抜かれたとっておきの民宿だけを紹介しています。現在はHowtoTaiwanと提携し、日本語での問い合わせに対応しています。
http://dearbnb.com (中国語のみ)
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