2016.11.1
そろそろ台北以外の都市にも行ってみたい!でも、どこがいいのかよく分からない… そんなローカル旅・初心者の方にオススメしたいのが、台湾北東部にある自然豊かな都市 “宜蘭”!都心とは全く違うのどかな風景に癒されること間違いなしです◎
こんにちは!キュレーターのROMYです。
台北は一通り巡ったし、次はローカルエリアにも足を伸ばしてみたいな~!なんて思っているみなさん。台中、台南、高雄あたりの西部エリアもいいですが、自然豊かな東部エリアにも良いところがたーくさんあるんですよ!
実際、台湾人の友人に“どこのエリアがオススメ?”と聞くと、みんな口をそろえて“東部がいいよー!”と言うんです。
でも、西部は新幹線が通っているからいいけど、東部にはどうやって行ったらいいんだろう…? ガイドブックにもあんまり載っていないし、何があるのかも分からない…。そんな風にハードル高く感じている方も少なくないと思います。
そこで今回は、台湾東部デビューに最適! 台北からたったの最短40分で行けちゃうローカル都市 “宜蘭”(イーラン/yí lán)の魅力とおすすめスポットをご紹介します。
台湾の北東に位置する、海と山に囲まれた自然豊かな都市、宜蘭。沖合には、台湾に7つある離島のうちの一つ“亀山島”が浮かびます。
かつては台湾原住民・平埔族の一群である‟クヴァラン(Kavalan)族“が住んでいた地域で、現在では国産ウイスキーのブランドとしてお馴染みの「噶瑪蘭」という字を当て統括されていましたが、後に「蘭」の文字だけを残した「宜蘭県」となりました。
台北と宜蘭の間には山が立ちはだかっているため、実は車で行こうとすると険しい山道を越えなければならない、鉄道で行こうとすると大きく北に迂回していかなければならない、と、元々かなりアクセスが悪かった場所。
しかし、十何年かけてようやく長〜〜〜い雪山トンネルが開通したことにより、台北から車で1時間もかからず手軽に行ける、一躍人気スポットになったのです! 今では週末の家族旅行の定番にもなっていますし、マリンスポットとしても知られるため、海外からサーフィン目的で宜蘭を訪れる人も少なくないんですよ。
そんな宜蘭ですが、面積は台北の約8倍で、東京都より少し小さいくらい。1市3鎮8郷の行政地区に分けられていて、見どころも点在しています。そこで、まずは宜蘭入門編!ということで、主要なエリアや人気スポット、台北からの行き方など、ぎゅぎゅっとダイジェストでお送りします!
宜蘭のいわゆる県庁所在地で、歴史的な建物が多く残るところ。
宜蘭駅やその周りには、地元出身の人気絵本作家・幾米(ジミー)の世界が広がっています。
こんなにポップでキュートな駅があるなんて!大きなキリンがお出迎えしてくれています。列車で訪れる場合には、駅から一歩外に出て振り返った瞬間、テンション上がること間違いなし!
幾米の優しい世界観を体験できる、人気フォトスポット。
「𠲍𠲍噹森林」は宜蘭駅のすぐ目の前、「幾米廣場」は駅を背にして左に少し歩いていくとあります。インスタにも、まるで作品の一部になったような可愛い写真がたくさん載っていますよ!
宜蘭駅を背にしてすぐ左側にあるトラベルセンター。日本語マップが置いてあり、時々日本語を話せるスタッフもいるようです。目的地への行き方が分からず困った時など、気軽に尋ねてみましょう!
宜蘭人が愛してやまないグルメの一つが、ニンニクの効いたとろみがかったスープに、肉つみれが入った「肉羹(ロウグン/ròu gēng)」。北東部に位置する宜蘭は冬場は冷え込むので、この熱々のスープが胃袋を温めてくれるんですね〜。
おすすめの「傳承蒜味肉羹」の肉羹は一杯50元(約160円)、お肉が多くてコスパ良し!
◇住所:宜蘭市舊城北路148號
◇營業時間:09:00~20:00(毎週水曜 定休日)
日本人にはあまり馴染みがないけれど、台湾ではかき氷などのトッピングとしてもポピュラーな“緑豆”。それを牛乳と一緒にミキサーで混ぜて作ったのが、このお店の看板メニュー「綠豆沙牛奶」。濃厚な豆の風味に牛乳がマッチした、甘すぎず美味しいドリンク!行列必至ですがぜひ!
◇住所:宜蘭市中山路三段208號
◇營業時間:10:00~19:00(毎週月・火曜 定休日)※売り切れ次第終了
台湾有数の温泉地として有名な礁溪(ジャオシー)エリア。2つの温泉公園があり、休憩がてら無料で気軽に足湯を楽しめます。ちなみに足湯ではない普通の温泉に入る場合には、水着着用が必須のところも多いので、ぜひ持参して行ってくださいね。
政府の補助を受けて作った施設で、日本風の大浴場「森林風呂」があります。
こちらは日本と同様、水着の着用はしないスタイルです。
◇住所:礁溪鄉公園路70巷60號
◇營業時間:05:00~03:00 ※足湯は24h
礁溪駅からほど近いもう一つの温泉公園。ドクターフィッシュ(=温泉魚)の足湯もあります!
◇住所:礁溪鄉徳陽路99之11號
◇營業時間:08:00~12:30、13:00~23:00 ※足湯は24h
乙女ゴコロをくすぐる、これまでにないアーティスティックでオシャレな温泉。
写真撮影OKなので、ぜひ可愛い水着を着てフォトジェニックな1枚を!
◇住所:礁溪鄉礁溪路五段77號
◇營業時間:10:00~23:00
礁溪を代表する観光スポットで、全長約100メートルにおよぶ滝が三段に分かれて流れています。景観の良い小屋があったり、水遊びもできるため、休日には家族連れでにぎわいます。
◇住所:礁溪鄉五峰路
◇營業時間:24h
最北端に位置する港街。美しい特徴的な外観で知られる「蘭陽博物館」や、海の幸が楽しめる「烏石港」などがあります。烏石港からは、宜蘭で有名なホエールウォッチング(イルカウォッチング)~亀山島への遊覧船も多く出ています。
2010年にオープンした、宜蘭の歴史と文化を知ることができる博物館。展示は山、平原、海の3つのテーマで構成されていて、中国語ができなくても体感・理解できますが、日本語のパンフレットやガイドもあるので安心して回れますよ。
◇住所:頭城鎮青雲路三段750號
◇營業時間:9:00~17:00(毎週水曜 定休日)※受付は16:30まで
200年近い歴史を誇る漁港で、港内には魚市場やヨットハーバーがあります。市場や周辺のレストランでは、新鮮な魚介類を調理法まで指定して楽しむことができますよ。
烏石港内の「烏石港遊客中心」から、亀のカタチをした離島‟亀山島”に向かう船が出ています。島周辺をぐるりと回るほか、上陸もできるツアー、そしてホエールウォッチングも!
と言いつつ、残念ながら鯨を見られることは滅多にありません・・(笑)でも、運が良ければ野生のイルカには遭遇できますよ!ちなみに所要時間は3~4時間程度で、亀山島に上陸できるのは3~11月限定。事前にWebなどからツアー申込みが必要です!(KKdayなどで日本語対応しているツアーを申し込むのがおすすめ)
頭城駅のほど近くに残る、清時代の古い街並み。宜蘭で最も古い廟もここにあります。レンガ造りの建物に、ずっしりとした歴史の重みを感じます…!
出典:http://yilan.liketravel.tw/
わずか11km²しかない小さな都市ながらも、台湾10大夜市に選ばれた「羅東夜市」があり、毎晩多くの人でにぎわいます。台湾人の友人に宜蘭へ行くというと「夜は羅東夜市に決まってるよね!あーうらやましい!」という答えが返ってくるくらい、知る人ぞ知る美食の宝庫なんですよ!
とにかく宜蘭の夜と言えばココ!週末にもなると身動きが取れないほど多くの人でごった返し、人気店には長蛇の列ができます。
出典:http://yilan.liketravel.tw/
宜蘭のブランドネギ‟三星蔥”を使った「蔥油餅」(ツォンヨウビン/cōng yóu bǐng)。外はカリカリ、中はジューシー、さらにスパイスが効いていてとっても美味しい!
羊肉入り薬膳スープ「當歸羊肉湯」(ダングイ ヤンロウタン/dāng guī yáng ròu tāng)。少し漢方の風味がしますが、思ったほど苦くないし、羊の臭みもないので食べやすい!そしてこれは間違いなくカラダに良い〜!
オールドチャイナな雰囲気が漂う、2階建ての駅舎です。ホームが2つあり、橋を渡って降りて行くのですが、橋の上からはのどかで美しい風景を眺めることができますよ。またロビーは広々としていて、小吃を売るお店や本屋さんなどもあるので、電車を待つ間の時間つぶしにも困りません!
水質が良く、台湾唯一のウイスキー蒸溜所がある西部の都市。宜蘭市とつながっているので、宜蘭駅からタクシーで行くことができます。
台湾の有名カフェチェーン「MR.BROWN COFFEE」を経営する金車グループが、ドリンク作りのノウハウを活かして設立したウイスキー蒸溜所。ここで作られる「噶瑪蘭(KAVALAN)ウイスキー」は、世界で高く評価され、国際的な賞も受賞しています。ガイド付きツアーもありますが、各自自由に工程見学することもできますよ。
◇住所:員山鄉員山路2段326號
◇營業時間:9:00~18:00(※土日は19:00まで)
水草が広がる美しい景色に、のんびり癒される農場。レストランが併設されているほか、水草をおしゃれにビンに詰めるDIY体験なんかもできます! 楊丞琳(レイニー・ヤン)の「雨愛」という曲のMVをはじめ、映画やドラマのロケ地にもなっているところなんですよ。
◇住所:員山鄉尚德村八甲路15之6號
◇營業時間:9:00~17:00(毎週水曜 定休日)※レストランは11:30~20:30まで
さて、気になる台北からの行き方ですが、実はとってもカンタン!
バスと列車2つの選択肢があるので、以下に簡単にまとめてみます◎
宜蘭方面へは、3つの会社からバスが運行されています。行先によってチョイスしてみてくださいね。
①首都客運(礁溪・宜蘭・羅東)
最も所要時間が短く、礁溪までは40分程で到着。トイレも完備!
ただし座席指定ができないので、知らない人と隣り合わせで40分過ごすことになることもあります。
台北に3ヵ所乗り場があり、事前座席指定で席がなくなる心配なし。
礁溪までは65分程で到着。
烏石港(頭城)や羅東より先に行くならこちら。噶瑪蘭客運と同じく、事前座席指定タイプです。烏石港までは80分程で到着。
台北駅や松山駅から、宜蘭方面行の列車に乗ることができます。列車の種類によって所要時間が大きく変わりますが、快速列車で宜蘭までおよそ1時間。
特に週末の快速列車は満席になりやすいので、事前にHPから予約することをオススメします!(日本語サイトがあるので、中国語ができなくても大丈夫!)
<快速>
列車:普悠瑪号/太魯閣号
運賃:218元
HP:http://www.railway.gov.tw/jp
※このサイトで列車検索、予約が可能です
個人的には、バスで行くのが想像以上に簡単!安い!快適!なのでオススメですが、魅力的な駅もたくさんあるので、鉄道好きの方はぶらりローカル線の旅というのも良いと思います!
*記載価格:2016年11月現在
以上、いかがでしたか?台北とはまた全然違ったローカルエリアならではの魅力、みなさんにも感じていただけたのではないでしょうか?!
ダイジェストと言いつつ、書き始めたらあれもこれも紹介したくなってしまい、だいぶボリューミーになってしまったので… いくつかの都市は泣く泣く割愛させていただきます(涙)。
他にも、世界的にも希少な‟冷泉”がある「蘇澳」、ブランドネギの名産地「三星」、オシャレ民宿がひしめく「五結」、美しい紅葉に心ときめく「大同」などなど、宜蘭にはステキなところがたっっっくさんあるんですよ!
今回触れられなかったところも含め、各エリアの詳細については今後また少しずつご紹介していければと思いますが、まずは台湾旅行の選択肢のひとつに“宜蘭”を加えていただけたら嬉しいです♪
ちなみに日帰りでももちろん行けちゃう場所ですが、宜蘭にはオーナーのこだわりがつまったステキな民宿もたくさんあるので、ぜひ1泊して自然豊かな風景をゆっくりじっくり楽しんでくださいね~!!
*宜蘭の民宿はぜひコチラでチェック! ⇒ Dear b&b
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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