2017.11.30
都会の喧騒を忘れて、台湾の田舎町でゆったり過ごしたい…
そんな願いを叶えてくれるのが、宜蘭にある伝統的な閔南(びんなん)建築・四合院の民宿「壯圍張宅」。
田んぼに囲まれたのどかな景色の中でゆったりと過ごす時間、そして宜蘭の名産がたっぷり詰まった手作りのアフタヌーンティーや朝ごはんは、まさに宜蘭からのおくりもの。
スタイリッシュさの中にも温かみが感じられる、昔と今が融合したような小さな民宿です。
台北からバスで40分ほど離れた宜蘭(イーラン)、主要な駅前エリアからさらに東へ行ったところに、田園風景の広がる壯圍と呼ばれるエリアがあります。そんな町はずれののどかな景色の中に佇むのが「壯圍張宅」です。
一歩足を踏み入れると、緑でいっぱいのお庭に伝統的な建築様式である「四合院」の建物が目に入ります。
こちらの民宿は、なんと台湾の建築家・黃聲遠による民家建築作品のひとつ。お庭の池には鯉が泳いでいたり、宿泊者が屋根の上にのぼって朝日を見れるようになっていたりと、まさに自然を体いっぱいに感じるためにつくられたような民宿です。
初めて訪れるのになぜか懐かしさを感じてしまう、温かく開放的なリビング。靴を脱いであがるので、まるでおばあちゃんの家に遊びに来たような気持ちになります。
壁いっぱいの窓や、四合院の特長でもある四角い中庭をぐるりと建物で囲んだデザインのおかげで、民宿のどこへ行っても気持ち良い日差しが差し込むのが嬉しい!
こうした共用スペースでもゆったりとくつろげるのは、小さな民宿に宿泊するならではの特権です。 大きなキッチンスペースに冷蔵庫なども完備されているので、外で買ってきたものを入れておいたりすることもできます。
ゆったりとした時間が流れる共用スペースには、静かに本を読めるようなスペースもありました。自分のお部屋だけに閉じこもっているのがもったいない!そう感じずにはいられない、贅沢な空間です。
チェックインを済ますと、さっそくこだわりのアフタヌーンティーで迎えてくれました。
宜蘭の名産として知られる「牛舌餅(牛の舌の形をしたおせんべい)」や蜜漬けの金柑、さらに手作りのピーナッツの粉をつけて食べるお餅。どれも優しい味わいで、とっても美味しい!長い旅の疲れを癒やす、温かいお茶でほっこりひと息。
せっかくなら余裕を持って予定を組んで、早めのチェックインでくつろぎたい。そんな風に思わせてくれるアフタヌーンティーも、この民宿に泊まる楽しみのひとつです。
あまりに居心地の良いリビングに、すっかりお部屋のことを忘れてしまいそうになるのですが、肝心のお部屋もゆったりとした雰囲気。ダブルベッドが一台置かれたシンプルなお部屋ですが、こちらも壁が一面窓ばりになっていて、緑いっぱいのお庭が眺められます。
お庭でゆったり過ごせる椅子も置かれていますので、天気によっては、お庭でのんびり過ごすのもおすすめ(自然が多いゆえ、小さな虫もいるのはご愛嬌!)。
建築様式は伝統的ですが、建物自体は新しいので水回りもとっても清潔。浴室は大きめのシャワールームがひとつでしたが、シャンプーやボディソープなどのアメニティは用意されています。トイレもウォシュレット付きで快適でした。
天井が一部ガラス張りになって太陽の光がたっぷり入るようになっていたりと、一軒家の民宿ならではのつくり。さりげなく置かれたお部屋のインテリアにもこだわりが感じられました。
そして「壯圍張宅」に宿泊する最大の魅力といっても過言ではない…!オーナーの家族が毎朝手作りで用意してくれるという、宜蘭の家庭的な朝ごはん。「朝からたくさん食べて、しっかり元気をつけて!」というオーナーの想いから、テーブルの上に載りきらないほどのお皿が並んでいました。
宜蘭名産の鴨肉や葱をたっぷり使った炒め物、さつまいもの葉やキャベツの蒸し物、卵焼き、お豆腐などなど… ボリュームはいっぱいですが、どれも朝の身体にやさしい味付けばかり。たっぷりのお粥と一緒にいただきます。
もちろん、食後に嬉しい台湾産のドラゴンフルーツやメロンなどの果物もたくさん用意されていました。
「こんなに沢山食べきれないよ〜!」と言うと「それがおもてなしだよ!」とオーナーの笑顔。 サービス精神が旺盛な宜蘭人の人柄に触れ、なんだかもう台北に帰りたくない…!という気持ちに(笑)。
この朝ごはんが楽しみで、おもわず早起きしてしまいたくなる。そんな大満足の、贅沢な朝の時間です。
宜蘭出身のオーナー、張哥がこの民宿を開いたのは数年前。しかしその夢を叶えるには、随分と長い年月がかかりました。美容師として台北で働いていながらもいつかは生まれ育った宜蘭に帰りたいと願っていた張哥は、パートナーの藍姊とともに、26歳の頃、宜蘭で美容室を開きます。ゼロから事業を立ち上げた二人は少しずつお金を貯め、のちの「壯圍張宅」となる家を建てることを決意。
宜蘭政府による有名な建築家・黃聲遠を招くプロジェクトを活用し、2年の設計/6年の施工期間を経て、ようやく「壯圍張宅」をオープンさせました。屋根に上がれる階段をつくったのは、設計当時、屋根の上で遊ぶのが好きだった幼い娘さんのため。8年という長い施工期間の間に娘さんはすっかり大きくなってしまいましたが、粘り強く待ち望みようやくできたこの「我が家」を、張哥は心から大事にしています。
家族で十年ほどこの大きな家で生活をした後、こんなに素晴らしい建物や景色を自分たち家族のものだけにしておくのはもったいないと、民宿「壯圍張宅」をオープン。
パートナーである藍姊の親しみやすい性格もあって、沢山の旅人たちがこの場所を訪れ、第二の家のようにくつろいでいました。その数年後、藍姊は他界。しかし張哥はその想いを未来に繋げたいと、藍姊と一緒につくりあげたこの温かみのあるこの家で、今も世界中から訪れたお客さんを明るく迎え入れているのです。
鉄道の宜蘭駅や宜蘭バスターミナル(宜蘭轉運站)からは、車で15〜20分ほど。近隣には目印となるものがあまりないので、住所を伝えてタクシーで連れてきてもらうのがおすすめです(約150元・600円ほど)。近隣にはコンビニなどはないので、必要なものがあれば事前に買って持ち込むのをオススメします。
車通りがほとんどないエリアなので、周辺観光するならタクシーの手配は忘れずに(オーナーがいるときに伝えれば、タクシーも呼んでくれます)。宜蘭で人気の羅東夜市などへはタクシーで30分弱です。
全5部屋、価格は一室分(宿泊者全員)の合計金額です。全棟の貸切もできます。
★ さらに沢山の写真をチェックしたい方は Dear b&b へ
・朝ごはん&アフタヌーンティー付き・バルコニー(庭園の景観)・ダブルベッド一台
・朝ごはん&アフタヌーンティー付き・脱衣所あり・ダブルベッド一台
・朝食&アフタヌーンティー付き・バルコニー・ダブルベッド一台
・朝食&アフタヌーンティー付き・バルコニー・ダブルベッド一台
・朝食&アフタヌーンティー付き・ダブルベッド一台
※3人以上で宿泊の際は、DとEのお部屋を繋げて一室として利用いただけます(共用のリビング付き)
※3歳以下はダブルルームに3人で宿泊可能(追加料金なし)
※全部屋貸切も可能です(16人まで宿泊可能)
・チェックインは15時〜18時まで(18時以降のチェックインは不可)
・チェックアウトは11時
・朝ごはんの提供時間は8時半〜10時
・アフタヌーンティーの提供時間は15時〜16時(事前の予約必須)
・環境保護のため、歯ブラシの提供なし
・キッチンの利用はできません
・室内は全面禁煙
・スタッフ対応言語:中国語
Dear b&b とは?
Dear b&b は、台湾各地の厳選した民宿を紹介する台湾発のサービスです。 女性の運営メンバーたちが旅行客の視点で「安心・親切・おもてなし」を軸に、施設やオーナー、周辺環境までを細かく評価し、選び抜かれたとっておきの民宿だけを紹介しています。現在はHowtoTaiwanと提携し、日本語での問い合わせに対応しています。
http://dearbnb.com (中国語のみ)
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