2017.7.9
台北からバスで1時間ちょっと、台湾人の週末旅行先としても人気の高い都市・宜蘭。 中でも一番有名な夜市がある「羅東」エリアに、まるで日本の旅館に来たかのような、不思議な感覚に陥る民宿がありました。 それが、京都を愛してやまないオーナーがつくり上げた「小時光」。
暖簾が掛かった玄関先には砂利が敷きつめられていて、その脇にはなんと縁側まで! 異国の街でちょっぴり張りつめていたココロが、まるで馴染みの場所に帰ってきたかのように、自然と解きほぐされていくのを感じます。
台湾人が感じる“日本らしさ”にあえて触れることで、日本人である私たち自身が、 改めてその魅力に気づかされることも・・・。そんな素敵な体験を、ぜひあなたもいかがですか?
羅東駅からタクシーで約10分。大通りから1本奥に入ると、民宿が何軒か隣合わせに連なっていて、その真ん中に日本家屋のような外観の建物があります。 一歩足を踏み入れると・・・あれ?私、海を越えて来たんじゃなかったっけ?!と一瞬混乱してしまうほど、360度どこを見渡しても、完璧なまでの和モダン!
風にそよぐ暖簾の横には、これまた素敵な看板が。よく見ると、日本語読みのふりがなまでありました。 外観だけ切り取ると、本当に日本の小洒落た旅館にしか見えません。さらに、夜になるとぼんやりと温かい灯りがともり、一層美しさが増しますよ。
玄関を入ってパッと目に入るのが、大きな木のテーブルと3つ並んだ素敵なデザインの照明。 この照明、元々漁で魚を集める時に使う“漁火(いさりび)”用のものを、オーナーの友人が手直ししてプレゼントしてくれたんだとか! みんなで集まってご飯を食べたり、おしゃべりをしたくなるような、なんとも素敵な共用ダイニングです。
その隣には自由に使えるキッチンがあり、反対側の窓際には、足を投げ出して座れる畳の小上がりスペースもあります。 ここにも日本酒の瓶がディスプレイされていて、和の雰囲気が漂います。
また上を見上げると、隠れ家のような中二階のスペースが。立つと頭がぶつかってしまうほど天井は低いですが、 ここではイスに腰掛けて、誰にも邪魔されずにゆったりと読書なんかを楽しむことができますよ。
エレベーターはないので、大きなスーツケースを抱えての上り下りはちょっと大変かもしれませんが、木のぬくもりを感じながらゆっくりとお部屋に向かいましょう。
お部屋の中も、外観やダイニングの素敵な雰囲気そのままの、和を感じる落ち着いたデザインです。 畳に敷き布団なので、ごろんと寝転がれるのも良いところ。 布団のすぐ脇にコンセントが付いているのも、さりげなく嬉しいポイント!
洗面台はバスルームの外にあり、イスに腰掛けて使用するタイプです。 お風呂上がりに熱のこもった空間でドライヤーをかけても、なかなか髪が乾かない・・ 熱くて中にいるのがツラい・・ということが結構ありますが、 洗面所の外で鏡を見ながら快適にドライヤーができて、ストレスフリーでした。
お風呂場はトイレとの仕切りがないので最初は少し気になりましたが、 こちらのお部屋はバスタブがあるので中で洗えばそんなにまわりに飛び散ることはありません。 また、床がすのこ状になっているので、多少濡れたとしても 水が溜まってびしゃびしゃ・・なんてことにはならないのでご安心を。 旅先でも足を伸ばしてゆったりとお湯に浸かれるの、最高~!! (バスタブがあるのは「遠方」というお部屋です)
メインプレートの上には、お肉や白身魚、キクラゲにお豆腐と・・・目にも楽しい台湾の伝統的な“小吃”がズラリ! お好みでタレをつけていただくのですが、どれも美味しい~! そんなにクセがあるものはなく、優しい日本人好みの味つけだと思います。
さらに鉄鍋の中には、お米でできた麺「米苔目」が。こちらは宜蘭で有名なお店のものを使用していて、 日本風にうどんのようなスタイルで提供しているのがこだわりなんだとか。 麺は少し甘みがあって、うどんとはちょっと違う食感がまた面白い! ほっこり癒される味わいです。
さらに果物も付いてきて、一目で分かる通りかなりのボリューム!! (正直、米苔目だけでも1食分はあるのではと・・・) 管理人さん曰く「宜蘭人はお客様に満足していただくために、多めに提供してもてなすのが習慣なの。 だから女性には多いかもしれないけど、残しても気にしないでね」とのこと。 サービス精神旺盛な宜蘭人のおもてなしの心にも触れ、朝から幸せな気分になりました♪
オーナーの焦焦は、村上春樹の小説の大ファンで、日本、特に京都をこよなく愛する女性。 自分自身のためにも、そして遠くから来た旅人のためにも、 “京都の非日常的な美しさをもって、癒される場所を”と作り上げたのが「小時光」なんです。
また「人と人とが触れ合って、ステキな旅の記憶を刻んでもらえたら」という 願いも込めて民宿をスタートさせたそうなのですが、 ちょうど私が訪れた時に台北から遊びに来ていた台湾人グループがいて、 1人で来ていることを知ると「今からみんなで夕食を作るから、一緒に食べようよ!」と声をかけてくれました。 美味しいゴハンをご馳走になり、さらに夕食後もバーに連れていってくれて、 色々な話をしながら終始笑いの絶えない楽しい時間を過ごすことができました。
まさにオーナーの思いがカタチになった体験でしたが、 彼女が作った心地良い空間があり、それに惹かれた人たちが集まるからこそ、 こうしてステキな出会いや交流が生まれるんだなぁと心から思いました。 (後日この出来事を知って感動したというオーナーから、アツいメッセージをいただきましたよ~)
台北からちょっと足を伸ばしてみたいという方には、近くて自然豊かな宜蘭はオススメです! (宜蘭については、ぜひこちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね) 台湾人のおもてなしの気持ちと、日本の良さが融合した民宿で、みなさんも心に残る旅の思い出を作りませんか?「羅東駅」からタクシーで約10分ほど。大通りで車を降りて、1本裏手の道へ入ります。 民宿が並んでいるので、間違えて別のところに入らないように注意です! 車通りがほとんどないエリアなので、出かける時はタクシーを呼びましょう。 (タクシーの番号は民宿に置いてあるノートに記載されています。 オーナーや管理人さんがいる時には、頼むと呼んでもらえます)
・朝ごはんつき/ダブル布団1組/浴槽、バルコニーあり/エキストラ2名まで追加可
・朝ごはんつき/ダブル布団1組
・朝ごはんつき/ダブル布団1組
・朝ごはんつき/ダブル布団2組/バルコニーあり
※6~12人で貸切もできます。ご希望の場合はお問合せください。
Dear b&b とは?
Dear b&b は、台湾各地の厳選した民宿を紹介する台湾発のサービスです。 女性の運営メンバーたちが旅行客の視点で「安心・親切・おもてなし」を軸に、施設やオーナー、周辺環境までを細かく評価し、選び抜かれたとっておきの民宿だけを紹介しています。現在はHowtoTaiwanと提携し、日本語での問い合わせに対応しています。
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