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台灣指南

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

2017.5.13

  • 台北の温泉街・北投の中心地
  • ノスタルジックで温かいリノベーション空間
  • カフェでこだわりの美味しい朝ごはん
  • 忙しない日常から解放される静かな時間

温泉街として知られる北投エリア。大通りから一本裏道に入ると、ゆったりとした時間が流れる住宅街へと景色は変わり、そこで暮らす人々の日常に紛れ込んだような不思議な感覚に陥ります。その一画にひっそりと佇むのが、築50年以上の古い建物をリノベーションした民宿「Solo Singer」。

ノスタルジック、でもどこか温かい雰囲気に包まれながら、しばし羽を休めてみませんか?

車も入れないような路地にある、静かな隠れ家

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

外に洗濯物が干してあったリ、植木鉢が並んでいたり。そんな生活感あふれる細い路地を進んでいくと、可愛いライトがぶら下がった石造りの建物が見えてきます。そこが、癒しを求めて旅人が流れ着く場所「Solo Singer」。

玄関のドアはロックされていて、宿泊者以外は入れないようになっているので安心。ドアベルを鳴らすと、スタッフが笑顔で出迎えてくれます。

古さと新しさが融合した、アートな空間

ドアを開けると、左側にソファー、右側にカウンター、そして正面には階段と、奥にあるキッチンへと続く廊下があります。壁や床のトーンが建物の歴史を感じさせますが、その雰囲気にぴったり合ったデザインの家具や小物を取り入れていて、おしゃれで落ち着いた空間になっています。

リノベーション建築好きの私、早くもトキメキが止まりません!

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

古い建物なので、エレベーターはありません。重い荷物を持って階段を上がるのはちょっぴり大変ですが、各階の廊下がアートスペースになっていて、それらを眺めながらお部屋へ向かうのもなかなか楽しかったり。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

キッチンはそこまで広くはありませんが、必要なものがコンパクトにまとめられ、清潔感もあります。飲用水の蛇口もちゃんと付いていますよ。お部屋に冷蔵庫はなく共用となるので、入れたいものがある時には、自分の名前をペンで書いておくようにしましょう。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

3階には、外にも出られるちょっとした休憩スペースがあります。
明るい日差しを浴びながら、ソファーに座ってのんびりと読書をする、なんて過ごした方も素敵ですね。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

詩人、作家、写真家・・ 芸術家たちによる個性あふれる20部屋

古い建物に新たな生命を吹き込むにあたり、約20人の芸術家たちが招集されました。
‟自分が帰りたくなるような部屋“をテーマに、思い思いに設計された部屋は、どれも全く違った個性が映し出されています。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

今回宿泊したのは、写真家の女性が設計した畳付きの「VIP 四人部屋」。
木のぬくもり、オシャレな間接照明、鮮やかなタペストリーやクッションがセンス良くまとまっていて。さらに天井や壁には、彼女自身が撮った写真が飾られていました。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

ベッドもふかふかで気持ちいいですが、窓際のタタミに布団を敷いて寝るのもリラックスできて良かったです。朝になると、窓にかかった御簾から柔らかい光が差し込んできました。

ちなみにベッドの長さは少し短めなので、背の高い方はちょっぴりはみ出してしまうかもしれません。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

シャワールームは、トイレと一体になったスタイル。
でも、シャワーカーテンが付いていて、少し高さのある仕切りもあるので、シャワーの水がトイレの方まで流れる心配はありません。バスタオルとボディータオルは用意されていますが、歯ブラシは環境保護のために自分で持って来ることを推奨しています。

万が一忘れてしまった場合には、1階ロビーのカウンターのところに置いてあるので、ありがとうと唱えながら使わせてもらいましょう。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

アメニティーとして、オーガニックソープ類が人気を集める「茶仔堂」のボディーソープ、シャンプー、コンディショナーが用意されているのが嬉しい!翌朝まで髪がしっとりサラサラでした。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

ちなみに、ゆったりとした時間を過ごしてほしいというオーナーの思いから、民宿内にTVはなく、代わりに芸術家たちが選んだ本が置いてあります。どんな本がお気に入りなのかも含めて、それぞれの部屋を設計した芸術家たちの姿を想像してみるのも面白いかもしれませんね。

時間を忘れてゆっくり楽しむ、幸せ朝ごはん

朝食は、道路を挟んで反対側にあるカフェ「Solo Singer Life」でいただきます。
このカフェも、同じく古い建物をリノベーションしていて、外観から胸が高鳴ります!

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

中に入ると、壁には見慣れない伝統楽器がズラリ。有料にはなりますが、なんとレッスンを受けることもできるんですよ〜!入口付近には雑貨コーナーもあり、アメニティーの「茶仔堂」商品もここで買えちゃいます。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

朝食は2種類のトーストと、蛋餅(卵クレープ)、蘿蔔糕(大根餅)、そして市場で仕入れた新鮮なフルーツの盛り合わせ。さらに、北投で最も有名な職人による自家焙煎豆を使用した香り高いコーヒーも付いてきます。どれも美味しくて、かなりボリューム満点!

時間を忘れて、朝からまったり幸せな気分に浸りました。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

さて、今日はどこへ行こうかな?なんてぼんやり考えていると、どこからともなくふらっと現れた、カフェと同じ名前をもつネコ「來福(ライフー)」。どうやらこの民宿のボスとのことで、納得の堂々とした立ち居振る舞い(笑)。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

お腹が空くとやって来て、ごはんを食べたらまたどこかへ出かけてゆく。
普段だったら、そんな気ままさを羨ましく眺めるだけですが・・ここでは自分も同じように、誰に咎められることもなく、自由に過ごすことができる。そんな風に思わせてくれる、温かく穏やかな時間が流れる場所なのです。

若手女性オーナーが世界を旅して見つけた「帰りたくなる場所」

台湾屈指の国立台湾大学を卒業したオーナーの小馬。一般的に”勝ち組”とも言われる彼女ですが、卒業後はバックパックを背負い、一年をかけてヨーロッパ中を旅しました。

迷い込んだ路地裏で出会ったのは、心地よいサウンドが流れる老房子「Solo Singer」(台北・北投)

お金はないけれど、たっぷりとあった時間。
まるで真っ白のキャンバスに絵を描くように、沢山の世界の色を受け止め、改めて自分は何が好きで、どんな方向に進みたいのか?ということに向き合います。旅行から戻ったあとは中国での仕事に二年間就き、その後、これまでの自分の経験を活かした仕事がしたいと台湾へ戻ってくることを決意しました。

どんな旅行でも、最も幸せな時間は、沢山の見知らぬ世界を体験したあとに戻ってくる宿で過ごす時間だったといいます。 あるときは世界中から来た旅人たちとパーティーをしたり、あるときは寒い中で、オーナーが持ってきてくれるスープを飲んだり。安心できる温かい気持ちと、その日一日で学んだことを振り返ることができるその空間。そんな場所を自分も提供する側になりたいと、この民宿をオープンさせました。

「旅行」は、自分自身と大切な時間を共にする機会。
深く考えず、やりたいと思えばやればいい、ちょっと休んだら、また進みたい方向に進めばいい。たった一人でも、大きな声で歌えばいい。 “Solo Singer” という名前には、そんな想いが込められているようです。

アクセス/周辺の交通について

MRT北投駅から徒歩10分ほど。近くは温泉街なので、多くの旅行客が集まる観光スポットが沢山あります。
台北駅からであれば、赤色が目印の「淡水・信義線」に乗って、30分弱、乗換なしでアクセス可能です。

部屋タイプ

部屋は5タイプ、全部で18部屋です。価格は一室分(宿泊者全員)の合計金額です。
★ さらに沢山の写真をチェックしたい方は Dear b&b へ

A●日本式 二人部屋


・朝ごはんつき
・約3坪の広さ
※ベッドなし、布団のみ

B●二人部屋


・朝ごはんつき
・約3坪の広さ
・ダブルベッド一台、またはシングルベッド二台

C●三人部屋


・朝ごはんつき
・約5坪の広さ
・ダブルベッド一台+シングルベッド一台、または畳

D●四人部屋


・朝ごはんつき
・約5坪の広さ
・ダブルベッド二台

E●VIP 四人部屋


・朝ごはんつき
・約9坪の広さ
・ダブルベッド一台+畳

その他ポイント


・チェックインは15時以降
・チェックアウトは11時
・ペット不可
・部屋の中にテレビはありません
・環境保護のため、歯ブラシや歯磨き粉、洗面用具はご持参ください
・すべての宿泊者に朝ごはんが提供されます
・クリスマスは特別休日扱いとなります
・ベッドの追加はできません
・VIP大部屋は4人まで宿泊可、追加料金はありません
・スタッフ対応言語:中国語/英語

Dear b&b とは?

Dear b&b は、台湾各地の厳選した民宿を紹介する台湾発のサービスです。 女性の運営メンバーたちが旅行客の視点で「安心・親切・おもてなし」を軸に、施設やオーナー、周辺環境までを細かく評価し、選び抜かれたとっておきの民宿だけを紹介しています。現在はHowtoTaiwanと提携し、日本語での問い合わせに対応しています。

http://dearbnb.com (中国語のみ)

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